水道設専門用語一覧

二次ポンプ
１. はじめに
二次ポンプは、水道施設において重要な機能を果たす装置のひとつです。水の供給を効率的かつ一定に行うために使用されます。以下では、二次ポンプについてかなり詳しく説明します。
２. 二次ポンプの基本概念
２.１ 定義
二次ポンプは、水が浄水場や配水所から送水され、地域や建物への水の供給を担当するポンプの一種です。一次ポンプ（浄水ポンプや配水ポンプ）が水を集め、浄水し、配水管に送る役割を果たした後、二次ポンプが配水管から水を引き出し、最終的な利用地点に水を供給します。
２.２ 目的
二次ポンプの主な目的は、一次ポンプによって供給された水を適切な圧力で送水し、消費者へ均等に分配することです。これにより水が地域や建物内の各所に確実に供給され、適切な水圧が維持されます。
３. 二次ポンプの構成要素
３.１ ポンプ本体
二次ポンプの中核となる部分がポンプ本体です。これは一般的には電動ポンプであり、電動機によって駆動されます。ポンプの種類としては、遠心ポンプ、容量変動ポンプ、インラインポンプなどがあります。選択されるポンプの種類は使用状況や必要なポンプヘッドによって異なります。
３.２ モーター
ポンプを駆動するためのモーターは、効率的な運転が求められます。モーターの選定はポンプの性能や所定のポンプヘッドに合わせて行われます。
３.３ 制御装置
二次ポンプは必要に応じて制御される必要があります。制御装置はポンプの起動・停止、ポンプの速度制御、定圧供給制御などを管理し、効率的な運転を実現します。また、逆流防止弁や逆止弁も組み込まれ、運転中に逆流や逆止を防ぎます。
３.４ 配管・バルブ
ポンプから送られてきた水は、配管網を通りバルブを介して目的地に送られます。適切な配管やバルブの設計は、水の効率的な供給を確保する上で重要です。
４. 二次ポンプの動作プロセス
４.１ 始動
供給が必要なとき、制御装置がポンプを起動させます。モーターが動き、ポンプが回転し始めます。
４.２ 圧送
ポンプが回転することで水が吸い込まれ、ポンプの内部で加圧されます。この高圧の水が配管を通り、バルブを通過して送水先に向かいます。
４.３ 停止
所定の圧力や水位に達したら、制御装置がポンプを停止させます。これにより水の供給が停止します。
５. 二次ポンプの利点
５.１ 安定した供給
二次ポンプを使用することで、地域や建物内の水の供給を安定化させることができます。均等な水圧が確保され、利用者にとって快適な水の利用が可能です。
５.２ 遠隔制御可能
制御装置を用いることで、遠隔地からポンプの操作が可能です。これにより需要の変動に柔軟に対応することができます。
６. 二次ポンプの応用例
６.１ 都市の給水システム
都市の給水システムでは、浄水場から送られてきた水を地域ごとに分配するために二次ポンプが利用されます。
６.２ 建物の給水設備
高層ビルや大規模な建物では、一次ポンプで送水された水を各階や各部屋に適切な水圧で供給するために二次ポンプが使用されます。
７. まとめ
二次ポンプは水の供給を安定化し、需要に応じて適切な水圧を維持するための重要な設備です。ポンプの選定や運転管理、制御システムの導入により、水道インフラの安定性と効率性が向上します。これにより利用者に確かな水の供給が行われ、快適な生活やビジネスが支えられます。